訪問看護事業所の運営基準に常勤換算で2.5人という決まりがありますが、
訪問看護師一人の開業を認めてほしいという動きがあります。以前からずっと言われていましたが
医師が一人で開業できるのになぜ看護師は一人で開業できないのかと。私自身、自分で訪問看護事業所を運営して
思うのですが、一人でできるほど安易?楽な仕事ではないというのが正直なところです。
たしかに、2.5人を欠いたらすぐに休止という決まりなので、スタッフが辞職や休職になると、今いる利用者さんをほかの事業所に移さなければならないため、患者さんやご家族に迷惑が掛かります。そういった意味で、人員基準を守るために胃がきりきりする思いでやってます。何度、2.5人の壁が厚いと感じたことか。
ただ、患者さんやご家族に親身に丁寧に訪問看護をしようとおもうと、自分自身が精神的に行き詰ったり、
崩れたりすることがあります。そんな時に助けてくれるのがスタッフです。大変な時には任せて!とばかりに無理に予定を入れてくれたり、ミーティングやカンファレンスで愚痴を聞いてもらったり、アドバイスをもらったり。
管理者であっても、様々な人生経験を積んできた方々をケアすることは私の経験だけでは太刀打ちできないこともあります。
そうした時に、一人で訪問看護をするって・・・・いくらルールとしてOKになっても私はおすすめしません。訪問看護師の成長にもつながらないし、患者さんやご家族のためにもならないと思うんです。もちろん地方で訪問看護事業所自体がないところもあるため、一人開業が認められれば助かる地域もあるかと思います。ですが、サテライト化の基準に当てはめれば、大きな母体があるところから訪問看護をすることはできるはずです。絶対に一緒に働く仲間は必要だと思います。自分自身がけがをしたり、病気で休むこともあるのでその時に代わりに助けてくれるスタッフを確保しておくことも、患者さんやご家族への責任だと思います。
一人開業を認めてほしいというよりも、2.5人の基準の緩和をお願いしたいです。例えば、2.5人未満になっても3か月は猶予があるとか。
みなさんはどう考えますか?